夜 寝ている時に見る夢の話だけど、僕はときどき不思議な夢を見るんですよ。
どう不思議なのかというと、その夢に僕は出てきません。僕も知人も、知っている芸能人も出てこない、まったく知らない人しか出てこない夢なんです。
それは映画であったり、テレビ番組であったりしていて、あえて言えば それの視聴者が自分です。
はじめてそんな夢を見たのは映画だったと思う。内容は忘れたけど なかなか面白いお話で、長さは2時間くらいだと思う。
途中から半覚醒していて、あー自分 出て来ないなぁって思って、最後にエンドロール出たら面白いなぁって思っていたら、ちゃんとエンドロール出て エンディング流れ切って スクリーンが閉まるところまでやってくれました。
起きてから、「夢」に自分が出てこなかったのが案外ショックでした^^;
それと同時に、夢というものに 常識なんて本当はなかったんやなって、おかしくなって笑っちゃいました^^
僕は作曲するのが好きなんだけど、夢の中で「たぶん今まで聴いたことがない歌」を聴くことがあるんです。
初めて そんな夢を見た時は驚きました。でも そういう歌は、たぶんどっかで聴いたことがある歌を無意識に反芻しているだけなんだろうねって思ってる。
目が覚めるといっしょに次第に忘れていくので、自分一人だけ楽しめるエンターテイメントを観ているんだと思って、最大限 楽しむようにしています。
ただ、この「音楽が聴こえるシリーズ」でも 自分が出て来ないパターンも観たことがあって、それは ハウス調の音楽に合わせて、赤色と緑色に彩られた球状のものが、同じように赤色と緑色がチェック状に交錯する壁のそばを飛び、光を反射したり 影を落としたりするという、まるでミュージックビデオのような夢でした。
これ、自分どころか「人物が一人も出て来ない夢」だったんですよ。
これもまた「夢の常識」(なんてものがあれば)を覆された思いだったね^^;
いや、でも、夢占いとか調べたことないし、人に こんな話をしたこともないので、他の人も同じような体験があるのかは聞いたことがないです。そんな体験が他の人にもあるのか、ちょっと聞いてみたい気持ちはあります^^
ちなみに僕は、これらは自分一人でしか楽しめない、ユメンターテイメントって(ちょっとベタなネーミングで)呼んでいます^^
で、なんでこんな話をいま書いているのかというとですね、また観たんですよ、衝撃的なユメンターテイメントを。
今回のお話は先週の続きでした。
細かいお話は忘れたけど だいたいこんな内容。
主人公は何年も前に担当してくれた編集者さんとバーで会い、いま自分が持っている お話のアイディアを話します。
「可能性」という言葉を「可用性」と変えると、新しい価値観が生まれて面白いとかなんとか。編集者さんは「あぁ」と冴えない顔をしつつ、「その話は面白いね」って話を合わせます。
しかし次のコマで主人公はゆっくりと気付きます。
「いや、これはダメだな」
彼はグラスの酒をカランと鳴らして飲み干し、語り続けます。
「これは夢のような話だ。見ている時は最高なもののように思うが、覚めてしまえばとんでもなくつまらない。
○年前に あんたに付いてもらいながら、どうしてダメだったのか ようやくわかったよ」
視線を落とす主人公に一瞥をくれながら、あぁとだけ返して 元編集者も視線を遠くにやる。
そして最後のページは バーを照らす夜の月。
自分「これ面白い話だなぁー、夢の中で 夢は面白いけど覚めたらそうでもないなんてことを指摘してて、エスプリが効いてるとか そういうことなん?
先週ってどんな話だっけかな? もう一度 読み返したいなぁ」
という感想を持ったところで少し覚醒する。
あれ? コマってなんだ。先週のを「読み返す」ってなんだ? この夢、コマ割りされててマンガだぞ。
登場人物はマンガのキャラで、「カラン」って音も描き文字、白黒でスクリーントーンを貼った絵の集合体で構成されているぞ。
僕は読者になってコマを追い ページをめくっていたわけだ。
ついに僕の夢は 2次元に退化。動くこともやめたか^^;
ヤバい、僕はまたひとつ「夢の新境地」を開いたのかもしれない^^;
自分的には超ヤバいトピックなのに、一歩引いてみると 誰かに共感してもらえるか まったくわからない。
この「ユメンターテイメント」が こんな発展をしていくとは思ってもみなかったです。
今後の展開を予測すると、次は小説を読む夢を見るんかな?
で、その後 暗闇でラジオを聴く夢を見るのかもなー^^
それはもう夢を「見る」と言っていいのだろうか?